大人イメージでモダンな植栽

メインの樹はハイノキです。自然樹形が美しいですね。実際に農場に足を運んで、いくつかの株から現場に合う形のいいものを選んできました。脇にシルバープリペットを配置して、明るさを演出しました。

平面的な草花の中で、銅葉のニューサイラン、サルビア・ミスティックスパイヤーズブルーが立体的な面白さを演出してくれます。

道路側の植栽スペースにはシルバー系のカラーリーフをアクセントにして、ブルーデージー、センニチコボウなどのお花も華美になりすぎないように配置しました。

お客様がお好きなギボウシ、トクサも配置しています。和風素材も組み合わせ次第でモダンテイストにすることができます。

建物側の植栽スペースにはフェイジョアをメインにして、脇には細葉のアオキ・サリシフォーリアを配置しました。フェイジョアの銀葉もサリシフォーリアの細葉もすっきりした印象で、建物の印象に合わせてあります。

アオキ・サリシフォーリアは名古屋ではほとんど流通していないため、今回関東から取り寄せました。Garden office Terraでは名古屋の農場だけでなく、全国的な植栽の仕入ルートをもつ株式会社改良園とも取引があるため、珍しい植物でもたいてものものが取り寄せ可能です。

こちらの建物には中庭もあります！日光、風通しが心配ですが、比較的丈夫な植物を集めて対処しました。

メインのシマトネリコの緑がクリーム色の外壁に映えますね。

実はこの中庭は4方向から見える設計になっています。左の写真は玄関で靴を履く時、脱ぐ時にかがんだ姿勢で見える景色。シマトネリコの足下に配置した植栽がよく見えますね。この下草の中にはこのときにはまだ確認できませんが、日当りが悪くても花付きがいいいくつかの球根が仕込んであります。

写真がなくて残念ですが、夜間はスポットライトに照らされた植栽のシルエットが建物の外壁に映し出されるそうです。これが道路側から見ることのできる位置にあるため、幻想的な演出になっています。

建物の南側は管理しやすい芝生、TM9をメインにしたプライベートガーデンになっています。お客様自身がこれから手を加えていけるように家庭菜園スペースや土のままの植栽スペースが残してあります。家庭菜園スペースの脇には非常に優秀なコンパニオンプランツである宿根性のマリーゴールドが植えてあります。これで病害虫対策も楽になることでしょう。

既存の植栽と新たに造った芝生スペース、家庭菜園との境には、旧建物を解体する時に大量に出てきた庭石を利用してロックガーデン風土留めを造りました。本来積み用の石ではないため配置が難しかったのですが、石と石との間にユキノシタ、フッキソウなどを植えることによりやぼったい庭石も和モダンなロックガーデンに生まれ変わりました。

今回施工範囲が植栽のみだったため、和モダンのすっきりとした建物、外構が引き立つように主張しすぎない植栽を心がけながら工事させていただきました。トータルで素晴らしい仕上がりになっていれば何よりです。

でも、実はもっと努力が報われたことがありました。この物件、外構工事を担当した業者さんでも植栽工事は可能だったのですが、あえてGarden office Terraを指名していただいたことにプレッシャーも感じていました。そんな中工事の仕上がりを確認していただいた後に、お客様から「感激しています。お願いして良かった！」、外構を担当した業者さんからも「これはウチじゃ無理！」と言っていただけました。やはりこれらのお言葉に勝るものはありません。

ありがとうございました！